03 — いる場所
いまいる場所(working directory)
ターミナルは「いま立っている場所」を起点に動きます。pwd で確認し、cd で移動します。ここが全部の中心です。
全体の地図を頭に入れる
Mac も Windows も作りは同じです。あなたのデータは「ホーム」という1つのフォルダの中に、ぜんぶ入っています。Desktop・Documents・Downloads は、そのホームの中に並んだフォルダにすぎません。
1
ホームの中は、こうなっている
フォルダの地図
/Users/you ← ホーム。あなたの全データの入口
├── Desktop ← デスクトップ。画面に見えているのはココの中身
├── Documents
├── Downloads
├── Pictures
└── Music
口で言うより、開いて確かめるほうが速い。cd ~ でホームに戻り、ls で中身を出すと、上の地図と同じ顔ぶれが並びます。
1
ホームに戻る
zsh — ~
Documents % cd ~
~ %
2
中身を一覧する
zsh — ~
Documents % cd ~
~ % ls
Desktop Documents Downloads Movies Music Pictures
~ %
3
Desktop に入って中を見る
zsh — Desktop
Documents % cd ~
~ % ls
Desktop Documents Downloads Movies Music Pictures
~ % cd Desktop
Desktop % ls
スクショ.png 会議メモ.txt 請求書.pdf
Desktop %
ここが盲点
デスクトップは「画面」ではありません。ホームの中の Desktop というフォルダのひとつです。机の上に散らばって見えるアイコンは、その Desktop フォルダの中身を大きく映しているだけ。だから ls で並ぶ顔ぶれと、画面のアイコンは同じものです。
Windows
Windows もまったく同じ作りです。ホームは C:\Users\you。その中に Desktop・Documents・Downloads が並びます。名前も役割も Mac と変わりません。
場所は、コマンドで動く
プロンプトが ~ % から Documents % に変わったのが、「中に入った」しるしです。
1
いまどこ
zsh — ~
~ % pwd
/Users/you
~ %
2
中に入る(プロンプトが変わる)
zsh — Documents
~ % pwd
/Users/you
~ % cd Documents
Documents %
3
もう一度確認
zsh — Documents
~ % pwd
/Users/you
~ % cd Documents
Documents % pwd
/Users/you/Documents
Documents %
4
1つ上に戻る
zsh — ~
~ % pwd
/Users/you
~ % cd Documents
Documents % pwd
/Users/you/Documents
Documents % cd ..
~ %
5
どこからでもホームに戻る
zsh — ~
~ % pwd
/Users/you
~ % cd Documents
Documents % pwd
/Users/you/Documents
Documents % cd ..
~ % cd
~ %
パスでよく出る記号
~(チルダ)── ホーム。自分の一番の置き場所。cd ~ でどこからでも戻れます。
.(ドット1つ)── いまいる場所。open . で今の場所を窓で開けます。
..(ドット2つ)── ひとつ上の親フォルダ。cd .. で一段、cd ../.. で二段上がります。
/(スラッシュ)── フォルダの区切り。先頭の / は一番上(ルート)を指します。
同じコマンドでも、場所で結果が変わる
touch memo.txt の文字は同じでも、立っている場所が違えば別物のファイルができます。
1
Documents に入る
zsh — Documents
~ % cd Documents
Documents %
2
ここで作るとDocumentsに入る
zsh — Documents
~ % cd Documents
Documents % touch memo.txt
Documents %
3
Desktop に移動
zsh — Desktop
~ % cd Documents
Documents % touch memo.txt
Documents % cd ~/Desktop
Desktop %
4
同じコマンドでもDesktopに入る
zsh — Desktop
~ % cd Documents
Documents % touch memo.txt
Documents % cd ~/Desktop
Desktop % touch memo.txt
Desktop %
ポイント
同じ touch memo.txt でも、立っている場所が違えば別物のファイルができます。Documents の memo.txt と Desktop の memo.txt は、中身も場所も別々です。
迷ったら pwd
覚えること
pwd は何回打っても壊れません。プロンプトの表示(~ % や Documents %)でも、いまどこにいるか分かります。迷ったら pwd。それだけです。
AIに頼むときも、場所を最初に伝える
AIがファイルを見つけられないとき、ほとんどの場合は場所が伝わっていないだけです。
指示の例
いま ~/Documents/meetings にいます。ここのメモを要約してください。
指示のコツのページへ →