04 — コマンド

コマンド事典

よく使うコマンドを、打った後の画面つきで並べました。早見表でざっと確認して、気になるものは下のコマ送りで。横に開いて、自分のPCで「コピー」を押して打ってみてください。

早見表

太字の5つ(pwd ls cd mkdir touch)だけでも、AIエージェントの画面は読めます。残りは必要になったら戻ってください。

コマンド何をする
pwdいまいる場所を表示する
lsここに何があるか一覧する(ls -la で隠れたものも)
cd別のフォルダへ移動する(cd .. 上へ/cd ホームへ)
mkdir新しいフォルダを作る(-p で階層ごと)
touch空のファイルを作る(Windows は ni
catファイルの中身をそのまま表示する
less長いファイルをスクロールして読む(q で終了)
head / tail先頭/末尾の数行だけ見る
cpコピーする(フォルダは cp -r
mv移動する。名前を変えるのもこれ
rm消す(戻せないので注意。フォルダは rm -r
find名前でファイルを探す
grep中身から文字列を探す
echo文字をそのまま表示する
> / >>結果をファイルに書き出す/追記する
|あるコマンドの結果を、次のコマンドに渡す(パイプ)
wc / sort / uniq数える/並べ替える/重複を消す
man / --helpそのコマンドの使い方を見る
historyこれまで打ったコマンドを並べる
clear画面をきれいにする
whichそのコマンドの実体がどこにあるか
open / iiいまの場所や file を、ふだんの窓で開く

見る

「見るだけ」のコマンドから。何回打っても、何も壊れません。

1
いまどこにいる?pwd = print working directory
zsh — ~
~ % pwd /Users/you ~ %
2
ここに何がある?ls = list
zsh — ~
~ % ls Desktop Documents Downloads Pictures ~ %
3
隠れたものも、詳しく見る
zsh — ~
~ % ls -la drwxr-xr-x 12 you staff 384 Jun 3 09:10 . drwxr-xr-x 6 you staff 192 Jun 1 08:00 .. -rw-r--r-- 1 you staff 1820 Jun 2 09:30 .zshrc drwx------ 8 you staff 256 Jun 3 08:45 Documents ~ %
メモ

ls を打って何も出てこなければ、そこは空っぽという意味です。エラーではありません。-la は「詳しく(-l)+隠れたものも(-a)」をまとめた書き方です。サイズを読みやすくしたいときは ls -lh です。

ファイルの中身を見るコマンドも、よく使います。

1
中身をそのまま出すcat = concatenate(連結)
zsh — ~
~ % cat memo.txt 買うもの - 牛乳 - パン ~ %
2
先頭の3行だけhead = 先頭
zsh — ~
~ % head -n 3 log.txt 2026-06-01 開始 2026-06-02 修正 2026-06-03 確認 ~ %
3
末尾の3行だけtail = 末尾
zsh — ~
~ % tail -n 3 log.txt 2026-06-28 提出 2026-06-29 返信 2026-06-30 完了 ~ %
メモ

長いファイルは less big.txt で開くと、上下にスクロールして読めます。終わるときは q を押します。cat は短いファイル向け、less は長いファイル向けと覚えておけば十分です。

移動する

ターミナルは「いまいる場所」を起点に動きます。cd で移動するたびに、行頭の表示が変わります。

1
Documents の中へcd = change directory
zsh — Documents
~ % cd Documents Documents %
2
1つ上に戻る
zsh — ~
Documents % cd .. ~ %
3
どこからでもホームへ
zsh — ~
Downloads % cd ~ %
メモ

cd - で、直前にいた場所に戻れます。名前にスペースが入るときは cd "Music Library" のように引用符で囲みます。途中まで打って Tab キーを押すと、残りを補完してくれます。

作る・複製・移動・消す

ここから「動かす」コマンドです。新しく作るだけなら安全ですが、rm(消す)だけは戻せません。注意してください。

1
フォルダを作るmkdir = make directory
zsh — ~
~ % mkdir reports ~ % ls Documents reports ~ %
2
階層ごと、いっぺんに作る
zsh — ~
~ % mkdir -p reports/2026/06 ~ %
3
空のファイルを作るtouch =「触る」。無ければ作る
zsh — ~
~ % touch memo.txt ~ % ls Documents memo.txt reports ~ %
メモ

Windows で空のファイルを作るときは ni memo.txt です。同じ名前で mkdir をもう一度打つと File exists と出ますが、壊れたのではなく「もうあるよ」のお知らせです。

1
コピーするcp = copy
zsh — ~
~ % cp memo.txt memo-backup.txt ~ % ls memo-backup.txt memo.txt ~ %
2
別の場所へ移動するmv = move
zsh — ~
~ % mv memo.txt reports/ ~ %
3
名前を変える(同じ mv)
zsh — ~
~ % mv memo-backup.txt memo-old.txt ~ % ls memo-old.txt reports ~ %
メモ

フォルダごとコピーするときは cp -r フォルダ名 コピー先 のように -r をつけます。mv は「移動」と「名前の変更」、その両方をこれ1つでやります。

1
ファイルを消すrm = remove
zsh — ~
~ % rm memo-old.txt ~ %
2
空のフォルダを消すrmdir = remove directory
zsh — ~
~ % rmdir old-folder ~ %
注意

rm で消したファイルは、ごみ箱に行かず、そのまま消えます。元に戻せません。中身ごとフォルダを消す rm -r フォルダ名 はとくに強力です。打つ前に ls で「本当にこれを消していいか」を確かめてください。大事なファイルは、消す前にバックアップを作っておきます。

探す

ファイルが増えると「あれ、どこだっけ」が増えます。名前で探すなら find、中身で探すなら grep です。

1
名前で探す(.md を全部)find = 探す
zsh — Documents
Documents % find . -name "*.md" ./notes/2026-06-01.md ./notes/2026-06-02.md ./readme.md Documents %
2
中身で探す(TODO を含む行)grep = global regular expression print
zsh — Documents
Documents % grep "TODO" notes.txt TODO 来週までに返信 TODO 図表を差し替え Documents %
3
フォルダ全体の中身から探す
zsh — Documents
Documents % grep -r "TODO" . ./notes/2026-06-01.md:TODO 来週までに返信 ./readme.md:TODO 見出しを直す Documents %
メモ

. は「いまいる場所」を指します。find . -name "*.md" は「ここから下にある .md という名前のファイルを全部」、grep -r "TODO" . は「ここから下の全ファイルの中身から TODO を探す」という意味です。

つなぐ・流す

ターミナルが本領を出すのはここからです。あるコマンドの結果を次のコマンドに渡す(パイプ |)。ファイルに書き出す(>)。これを組み合わせます。

1
結果を次に渡す(.md だけ抜き出す)
zsh — notes
notes % ls | grep ".md" 2026-06-01.md 2026-06-02.md notes %
2
いくつあるか数えるwc = word count
zsh — notes
notes % ls | wc -l 12 notes %
3
結果をファイルに書き出す
zsh — notes
notes % ls > list.txt notes % cat list.txt 2026-06-01.md 2026-06-02.md list.txt notes %
メモ

> は「上書きで書き出す」、>> は「末尾に追記する」です。sort(並べ替え)、uniq(重複を消す)、wc(数える)。これらをパイプ | でつなぐと、cat names.txt | sort | uniq のように、短い言葉を組み合わせて長い仕事ができます。AIエージェントも、裏でこういう組み合わせを作っています。

助けを呼ぶ

使い方を忘れたら、コマンド自身に聞けます。

1
使い方を見る
zsh — ~
~ % ls --help Usage: ls [OPTION]... [FILE]... -a, --all 隠れたものも表示 -l 詳しく表示 ... ~ %
2
これまで打ったコマンドを並べるhistory = 履歴
zsh — ~
~ % history 1 pwd 2 ls 3 cd Documents 4 mkdir reports ~ %
3
画面をきれいにするclear = 消す
zsh — ~
~ % clear ~ %
メモ

man ls でも、もっと詳しい説明書(マニュアル)が開きます。終わるときは q です。which python3 のように which を使うと、そのコマンドの実体がどこにあるか分かります。意味が分からない英語が出たら、丸ごとコピーしてAIに「これは何?」と聞けば訳してくれます。

通しで、お散歩

ここまでのコマンドを通しで打ちます。フォルダを作り、入り、ファイルを置き、確認して、戻ります。

1
ホームへ
zsh — ~
~ % cd ~ %
2
フォルダを作る
zsh — ~
~ % cd ~ % mkdir osanpo ~ %
3
中に入る
zsh — osanpo
~ % cd ~ % mkdir osanpo ~ % cd osanpo osanpo %
4
空のファイルを置く
zsh — osanpo
~ % cd ~ % mkdir osanpo ~ % cd osanpo osanpo % touch note.txt osanpo %
5
あるか確認する
zsh — osanpo
~ % cd ~ % mkdir osanpo ~ % cd osanpo osanpo % touch note.txt osanpo % ls note.txt osanpo %
6
ホームに戻る
zsh — ~
~ % cd ~ % mkdir osanpo ~ % cd osanpo osanpo % touch note.txt osanpo % ls note.txt osanpo % cd .. ~ %
メモ

いまの場所をふだんの窓(Finder やエクスプローラー)で開くなら open .(Windows は ii .)。何かが止まらなくなったら Control + C が非常ブレーキです。Mac も Windows も同じです。

もう一歩(名前だけ)

ここから先は、必要になったときに戻れば十分です。名前と一言だけ置いておきます。使うときはAIに「これを使いたい、どう打つ?」と聞けば、すぐ教えてくれます。

コマンド何をする
treeフォルダの中身を、枝分かれの図で見せる
du / dfフォルダの容量/ディスクの空きを見る
chmodファイルの読み書き権限を変える
zip / unzip圧縮する/展開する
curl / wgetネットからファイルやデータを取ってくる
ps / kill動いているものを一覧する/止める
ssh別のコンピュータに、ネット越しに入る
diff2つのファイルの違いを並べる
ここまで来たら

これだけ画面を見ておけば、AIエージェントが裏で動かしているターミナルがだいたい読めます。Mac と Windows の違いは Mac と Windows へ、頼み方は 指示のコツ へ。